Twitterのフォロワーのリンさんが使っているAnkiという単語記憶ツールを知り、こっそりDLしてしばらく使っていました。とても便利なので皆さんにも紹介したいと思います。
- Ankiとは
- Ankiのダウンロードとインストール
- 共有デッキの登録
- Ankiで学習してみよう
- 学習状況をチェックしてみよう
- 色々な問題を試してみよう
- オリジナル問題の追加方法
- リン@英語学習×科学さんの紹介
Ankiとは
みなさんがこれまでの人生で学習に取り組み、物事を暗記する必要に迫られたとき、どうしていたでしょうか?
例えば単語帳などに問題と答えを記載して、繰り返し記憶していたのではないでしょうか。ある程度覚えた時点で単語帳のカードを組みなおし、難しい単語だけ抽出する。
ところが、そうしているうちに最初に覚えたはずの単語を忘れてしまい、再び学習し直すという無間地獄に陥った経験はありませんか。
やり直しても簡単すぎる単語も最初から。どうしたら効率よく学習できるだろう?
そんな経験ないでしょうか。
Ankiとは、Damien Elme氏(https://twitter.com/ankisrs)が開発している記憶学習用アプリケーションです。Ankiは、分散学習(Spaced Repetition learning)を用いて、効率的に記憶できるよう設計されています。
この理論はエビングハウスの忘却曲線に基づいて、記憶の定着率の高い単語は出にくく、低い単語は頻繁に出てくるよう設計されており、また、一日の学習量に制限を課すことで、継続的かつ効率的に学習できるよう設計されています。そのため、超高効率勉強ツールとして活用されています。
※エビングハウスの忘却曲線というのは、一度覚えた記憶を再度覚えるのに要する時間との関係をグラフにしたものです。
Ankiのダウンロードとインストール
AnkiはデスクトップPC用のAnki (OS X, Windows, Linux/BSD) とモバイル用Anki(iOS、 Android、Chromebook)があります。
iOS版のみ有料(3,000円)で、他は無料です。
Anki最新バージョン ver.2.1.49(記事執筆時)
Anki - powerful, intelligent flashcards
以下よりこの記事は、デスクトップ PC 版 Anki 2.0.35 (OS:Windows10) に基づいて説明します。ユーザーインターフェースに若干の差はありますが、他のプラットフォームの場合でも基本的な仕組みは同様で、アカウントの同期によるデッキの連携が可能です。
Ankiのダウンロード
Ankiの公式ホームページに飛ぶと以下の画面となります。「download」を選択し、対応OS(今回はWindows10)のインストーラをDLしましょう。
インストーラの起動
インストーラを起動すると、インストールフォルダを指定されます。ここは僕はデフォルトの設定で進めました。
installボタンを押すと、インストールが進みます。
languageを選びます。僕は日本語にしました。
日本語化したのに選択肢はYes/Noのままですね(細けぇ)
無事、インストールが完了すると以下の画面になります。
デッキ選択のところが「デフォルト」になっていると思いますが、インストール直後にしか見られない項目だったりします。
というのも学習用のデッキが一個もない状態だからですね。試しに学習スタートすると、いきなり達成画面になります。
共有デッキの登録
Ankiを始めるにはデッキが必要ということがわかりました。今後学習を進めるにあたり、デッキの編集や構築は必要になってきますが、英語学習に関して言えばかなりの数の共有デッキが公開されています。
まずは、共有デッキを使用して、初歩的な英単語とAnkiの操作方法までを一通り試してみましょう。
まずはAnkiの画面から「共有デッキをダウンロード」を選びます。すると、公式サイトのDecksが表示されます。
今回は、英語学習の英単語を勉強してみます。
LanguagesのEnglishをクリックします。すると、大量のダウンロードリンクが表示されます。実はこれ全部英単語の共有デッキです。多言語ですしライセンス的に怪しいのも様々あるため、今回はこの中から日本語向けのデッキを探しましょう。
今回探すデッキは、
NGSL English-Japanese
というものにします。
NGSLは2013年に作られた頻出の英単語2800語をまとめたものになります。ぶっちゃけ英語初学者ならばまずこれを押さえておけば十分というレベルの内容になっています。
普通に探しても大変なので、検索しましょう。
NGSL english-japanese with audio
の二種類が出てきます。音声付が良ければ後者を選びましょう。
ダウンロードしたNGSL english-japanese with audio.apkgファイルは適当な保存フォルダに保存します。
そのファイルを、Anki下部の「ファイルを読み込む」から読み込むと最初のデッキ構築完了です。
次の章で実際にAnkiを試してみましょう。
Ankiで学習してみよう
先ほどセットしたデッキ、NGSL English-japaneseを選ぶと、学習が開始します。
ここに書かれている項目と数字の意味ですが、新規は今回新規に覚えようとしている問題カード、学習中(一回忘れたら再学習)は、現在学習しようとしている問題カード、復習は以前のトレーニングで使用したカードとなっています。
「スタート」を押すと、英単語が出題されます。
この問題カードを見て意味が分かったら、「解答を表示」を押しましょう。
このとき、単に正解だったか不正解だったかではなく、自分の感覚で良いので簡単だったか、難しかったかを判定してボタンを選択しましょう。
新規か復習で出題され、一度正解した回答は学習中に送られます。学習中に送られた単語を再び正解すると数字が減っていきますが、もう一度、や難しいに設定した単語は再出題されます。つまり、一回のトレーニングでは最低でも2回出題され、難しい単語ほど出題頻度が高くなります。また、難しい単語ほど後日のトレーニングでも出現する頻度が高くなります。
ここで、簡単だった単語は「簡単」を選ぶことで再出題の時期を遅らせることができます。
このようにして、カードで問題を解きつつ、出題の設定を調整していくことで学習の効率化を図るのがこのAnkiの基本的システムです。
ちなみに、このデスクトップ版ではショートカットキーが使えます。
[SPACE] 問題を表示
[R] (音声対応のみ)読み上げ
[1] 再出題
[2] 難しい
[3] 正解
[4] 簡単
これらを駆使して勉強するのが楽だと思います。
あとはこれを繰り返していきます。
学習状況をチェックしてみよう
メインメニューの統計ボタンか、ショートカットキーのTを押すと統計画面が表示されます。
pdfで保存できるのでときどき保存しておくとよいかもしれませんね。
色々な問題を試してみよう
さて、基本的な操作方法がわかったところで、実際に公開されているデッキを知りたいですよね。共有デッキはAnkiwebでも公開されていますが、探すのが大変です。
そこで僕はこちらのサイトからダウンロードしています。
このサイトには英単語以外の語学や地理、化学、法律など様々なジャンルのデッキが登録されており、自由にダウンロードして勉強することができます。
オリジナル問題の追加方法
ある程度共有デッキで使い方を覚えたら、自分で問題を作成してみましょう。カスタマイズをすると本当に様々な問題も作れるのですが、ここではオーソドックスなフラッシュカードの作り方を説明します。
①デッキを作成をクリックして、デッキ名を入力
②「追加」を押して新たにカードを作成します。
③ノートタイプはとりあえずBasicを選択
④デッキに先ほど作成したデッキを選択
⑤表面 に問題を入力します
⑥裏面 に解答を入力します
⑦「追加」を選択すると問題に追加されます。
これで完了です。
試しに出題してみましょう。
できました!
実際にはExcelから取り込む便利な方法などもありますが、カスタマイズについてはまた別の記事で紹介していきたいと思います。
リン@英語学習×科学さんの紹介
最後に、僕にAnkiを教えてくれたリンさんを紹介いたします。
毎朝単語クイズなども出題されているので、ぜひフォローしてみてください。