渓のライフマネジメント日記

日々の活動と雑感をゆるゆると記録するところです。みんなHAPPYになっちゃえ。

住宅照明LED化計画

僕の住宅の照明は一個ずつLED照明に置き換えているところなのですが、設備などに付属のものについては蛍光灯を使っていました。

今回はそれらの器具も配線改造でLED照明化したいと思います。

 

 

はじめに

固定費の削減、進んでいますか。今回は電気料金を削減するために、住宅照明をLED照明にすることにしました。今回の記事は僕が挑戦したLED照明化までの記録のようなもので、ちょっとだけ専門的な内容も含まれていますが、同じようにLED照明を取付しようと思っている人の参考になればと思います。

できるだけ具体的に記述しましたが、質問があったら可能な限り対応しますよ。

 

 

LED化の方法

 照明のLED化にはいくつか方法があります。

種類 灯具交換 安定器対応
LEDランプ交換
安定器・INVバイパス
LEDランプ交換

資格の要否

資格不要

資格不要

工事費必要
(自主施工は
資格必要)
イニシャルコスト
ランニングコスト
耐用年数 灯具の耐用年数
約10年
安定器の
残存耐用年数
灯具の耐用年数
約10年

 

 最も簡単なのは灯具交換です。電気工事士の資格不要で、僕も最初にこちらから手を付け始めました。

 次に安定器対応LEDランプ取付です。グロースタータはバイパスする必要がありますが、ソケットから点灯管(グロー球)を抜けばよいので実は電気工事士の資格不要です。安定器が電力消費してしまうのと、将来的な故障の可能性があるという故障リスクが残存してしまいます。

 安定器・インバータバイパスLEDランプ取付ですが、この作業は電気工事士の資格が必要な電気工事になります。

 また、これら以外にも外部電源タイプの場合も配線工事が必要ですし、そもそも引掛シーリングが無い場合は引掛シーリングを取付する電気工事が必要になります。

 このように電気工事士による施工の要否については様々な条件がありますので、状況を十分に確認しましょう。

 僕は一種電気工事士を所持しているのでいずれの場合でも問題はありませんが、実行したい方は注意しましょうね。

 

LED灯具交換による投資効果を試算してみた

 これまで、自宅のシーリングライトを灯具交換で少しずつLEDシーリングライトに変えてきました。まだ4部屋分ですが、電気使用量は目に見えて減っています。

 試算はグロースタート型の50%、ラピッドスタート型Hfの66%としましたが、実測も同程度の効果が得られました。

 特に効果が大きかったのはリビングの灯具で、168W→70Wと61%の削減となっています。

98W×10h×365日×26.25円/kWh=9390円/年

ということで、3年程度で投資額を回収することができました。

 というか、これ凄いですよね、耐用年数10年だとして3年で投資回収し以後7年使用したとするとトリプルバガー以上の効果が得られるということです。これは年率11.5%の投資商品を購入しているのと等しいと言えませんか?

 

 

洗面台の蛍光灯が壊れちゃった

 灯具交換によるLED照明化を進めていきましたが、設備付帯の照明は設備ごと更新する必要があります。何度か更新を思い立つこともありましたが、そもそも設備価格が高コストで、また1日の点灯時間が短いため、投資回収に要する期間が非常に長くなってしまうので断念していたところです。

 

 ところがある日のこと、洗面台の蛍光灯が不点灯になりました。点灯管(グロー球)が故障しただけなので、点灯管を交換するだけで治るのですが、点灯管が単価で300~400円しますし、送料を入れると1000円近くなります。

 意外と点灯管の価格が高いことに気づいたところで、LEDランプの価格も再調査してみました。

 20Wの直管型LEDは540円程度で購入できます

 30W蛍光灯は980円程度で購入できます

 ここを使用する場合、送料も3980円を超えれば無料ということで、今後グローやら安定器やらの故障を考慮するとLEDランプ交換をしてしまったほうがお得なのではないかと考えられます。

 

 

LEDランプ交換の投資効果を試算してみた

とりあえず自宅で使われている蛍光灯が何本くらいあるのか確認してみました。

直管型20W型 2本 1080円

丸型30W   8個 7840円

高効率型のものもありますが、トータルで220W程度の電力負荷となっているようです。

LED化によりこれらの機器の電力消費が50%となり、平均して一日に1時間程度稼働しているという条件で試算すると、直管型で

20W×0.5×1h×365日×26.25円/kWh=96円/年

ということで、年間96円の投資効果が得られると推定できます。

540円÷96円/年=5.6年

どうやら、5.6年で投資額が回収できそうです。ただし、これまでのシーリングライトの更新は3年以内にコストを回収できていましたので、それと比較すると確かに投資回収期間が長めです。

 ただ、今回のように点灯管の故障などがあった場合は、修繕にかかるコストと更新にかかるコストを比較して投資効果を算出するのがフェアですよね。

 修繕と更新の比較をする際には、イニシャルコストの回収だけではなく、耐用年数とランニングコストも加味したライフサイクルコスト(LCC)比較も必要ですが、そもそもLEDの場合、イニシャル・ランニング・耐用年数とも蛍光灯より優位なので試算するまでもありません。というわけで投資効果を試算しましょう。

直管型蛍光灯は540-300差引240円の投資ということになりますので

(540円-300円)÷96円/年=2.5年

実際の投資回収期間は2.5年となり、非常に高パフォーマンスな投資となります。

 他にも、安定器や蛍光管の劣化による消費電力増も影響するため、実際はより短期間に回収できると思われます。あとは楽天の買い回りやSPUで15%以上のポイントバックもあります。

 

 期待できる効果が十分に得られると確信できたため、照明のLED化に着手することにしましょう。

 

 

配線改造のパターン

 さて、先に説明したように蛍光灯のランプ交換を行う場合は点灯方式に応じた配線改造をしなければLEDランプを取付できません。安定器バイパス型を使用すれば改造しなくても取付可能ですが、高コストかつ消費電力の削減につながらないということで、LED化するからには配線改造を行いたいところです。

 LED化の配線改造は、安定器とグロー球ソケットのバイパス(共通)、LED灯に合わせた給電方式に合わせた配線接続が主な作業です。文字では説明しきれなかったので図解しますのでご覧ください。

 

【共通】安定器とグロー球ソケットのバイパス

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安定器とグローソケットのバイパスは簡単です。切断して撤去しましょう。

 

①両側給電(両ピン接続)方式

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両側給電方式は、乾電池のように片側のピンが正極(100V)、反対側が中性線(E)となっている形式です。比較的オーソドックスですが、4ピンのうちどれか一つに異常があると点灯しなかったり、暗くなるなどのトラブルも起こります。配線はわかりやすいですね。

 

②両側給電(片ピン接続)方式

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LEDランプの両端のピンに配線する方式です。LED灯具はLEDの点灯方向に方向性があるため、点灯方向を間違えないよう片側のピンがダミーになっており、2つあるピンのうち、片方しか給電できない方式になっています。施工も簡単ですが、残ったピンに導通があり、充電されている場合があり注意が必要です。

 

③片側シングル給電方式

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片方の側がLN両方の給電となっており、反対側がダミーとなっている形式です。配線がコンパクトになるため、施工が容易です。LED灯具によっては逆取付でも点灯するように作られており、ダミー側にも充電されていることがあるため注意が必要です。

なお、この給電方式のLEDランプを片側ダブル給電方式に接続したとき、過電流ブレーカーが動作してしまうことがありました。取扱説明書の通り施工するのがよさそうですね。

 

④片側ダブル給電方式

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片側シングル給電方式を左右とも配線した場合です。これは両方から給電しないと全点灯しない設計となっています。灯具によっては逆取付しても点灯するような配線設計となっており、片側給電でも点灯することがありますが、極が充電状態になることもあり感電や漏電に注意が必要です。

両側給電を指定されていても、内部の点灯の仕組みはLEDランプごとに異なるということですね。

 

⑥片側給電(N側ループ)方式

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片側シングル給電方式のダミー側の端子をヒューズなどの安全装置に結線した方式です。実はヒューズをジャンプして配線しても点灯します。

 

早速施工しよう

 今回のLEDランプの給電方式は③片側シングル給電方式でしたので、そのとおり施工したいと思います。

 まずは、LEDランプの点灯方式が正しいことを確認するため、適当な20W蛍光灯用の灯具をみつけてきました。この灯具でLEDが点灯すれば安心して結線できますね。

 

①灯具から直管型蛍光灯を外します。

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②カバーを外し、配線をチェックします
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③安定器外し、配線を切断します
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④安定器をバイパスして接続します
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正しく圧着できたか確認するため、導通もチェックしています。

 

⑤点灯試験
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点灯ヨシ!無事成功ですね!

 

実践してみよう!

正しく配線すれば点灯することがわかったところで、各照明をLED照明化していきます。
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お風呂場の壁付け蛍光灯もLEDにしました。LEDは熱や水分には弱いということですが、カバーもありましたので少なくとも短絡はなさそう。水分で壊れたらそのとき考えます。
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 なお、切断した配線の先端は、写真だと大きめに巻いているように見えると思いますが、直線接続端子を圧着しています。ビニールテープによる処理でも良いと思いますが、キャップの代わりに直線接続端子を片側圧着で処理するのが灯具カバーへの短絡が起こりにくくおすすめです。

 

 

完走の感想

 最初に実感したのは点灯までの時間が短いことですね。なんだかんだいって10秒くらい待っていましたが、LEDだと即座に点灯します。これは実際には時短効果もあるのではないでしょうか。

 施工も実際にやってみると思ったよりも簡単だったので、実家の灯具も買えちゃおうかなと思っています。

 配線の太さが思ったよりも細く(0.75sq)、1.25sqの器具で圧着したため強度が少しだけ不安です(引抜試験はしました。)。残った配線の処理についても、自分は直線接続端子を被せましたが完全撤去するかキャップを被せるのがベターかも。ということで残処理を少しだけ進めるかもしれません。

 

 皆さんも是非LED化に挑んでみてください。