渓のライフマネジメント日記

日々の活動と雑感をゆるゆると記録するところです。みんなHAPPYになっちゃえ。

ファイナンシャルプランナー(FP2級)試験を受けてきました

こんにちは、FP2級試験を受けてきました。FPって何のことかわからない方もいると思いますので、今回はそのことを記事にしたいと思います。

 

 

 

ショーシャンクの空に

 

製作総指揮フランク・ダラボン監督、スティーブン・キング原作のショーシャンクの空にという映画をご存じですか。

ネタバレするつもりはありませんが、映画の結末に触れますので気になる方はここでリターンしましょう。

 

 

 無実の罪で刑務所に収監させれられたアンディ(ティム・ロビンス)が、過酷な環境で幾多の裏切りに逢いながらも希望を捨てず、別の理由で収監し、人生を諦めていたレッド(モーガン・フリーマン)と共に次第に多くの人の信頼を得ていき、獄中生活を乗り越え自由を目指すという、人生の素晴らしさを描いた作品です。

 

 この作品の中で、アンディは元銀行員という経歴から刑務官や収監者、その家族の相談に乗ることになり、債務の整理や掛けすぎた保険、過払いになっている返済金、還付される税金や、年金の相談、受取可能な一時金などのお金にまつわる課題を解決することで周囲の信頼を得ていくことになり、お礼として様々な希望を少しずつ叶えていったのです。

 

 僕が描く理想のファイナンシャルプランナーとは、この映画で描かれたアンディの姿が最も近いです。

 

 

ファイナンシャルプランナーとは

 ファイナンシャルプランナー(以下、「FP」という)というのは、生涯を通じて関わることになるお金、例えば税金、保険、不動産ローン、教育資金、老後資金、相続などについてのプランニングを行うエキスパートです。

 とは言っても例えば税理士のように納税の申告書を代理作成することはできませんし、宅建業のように直接不動産を扱う資格ではありません。それぞれの分野にはそれぞれの手続きについてのエキスパートがおり、その専門的な役割に代わるわけではありません。

 では、どうしてFPという仕事が必要になるかというと、要は全体を俯瞰して必要な資産管理を行うためのスキルであり、それがFPの役割なのです。税理士や保健勧誘員がスポーツで言うところの選手であれば、FPの仕事は監督に近いでしょう。

  

 僕は、人生をより豊かに過ごしたく、そのため人生において大きな支出となる住宅ローンや保険、様々な資金についても後悔のない良い選択肢を選びたいと考えています。それら個々の要素だけを見てコストを最小化することも重要ですが、全体を俯瞰してみたときにより良い選択肢が生まれる可能性もあります。また、合成の誤謬が生じては意味がありません。
 そこで、これらを総合的に考えたうえでプランニングするためのスキルがファイナンシャルプランナー技能士だと考えるのです。

 

 FPはライフプランニングと資金計画、金融資産、タックスプランニング、リスクマネジメント、不動産、相続事業承継の6分野に分かれています。FPはこれらについてバランスよく理解し、プランニングを行うというわけですね。

 FPの資格には、国家資格である1級〜3級FP技能士、それから日本FP協会の認定するAFP、CFPの二種類の資格体系があります。

 

 

FPを目指した動機

 さて、実は僕は以前にFP技能士3級を取得済みです。では、今回どうして新たに取得を目指したかというと、それには理由があります。ここ最近twitterで資産形成関係のプロフィールを見ていくうちに、みんな当たり前のようにAFP(FP協会が認定するFPの資格)を所持していることに気づきました。
 AFPは2級の知識に加え、より実務的なスキルの認定を行っています。要するに、実際に役立てようとするならば、3級では不足なのです、転職系サイトでも実務で使うなら2級以上などの記述があり、僕も薄々感づいてはいましたが、はっきりと認識した次第です。
 俺だってモーガン・フリーマンに自由の水平線を見せてあげたいんだ。
というわけで、今回はAFPを目指すべく2級を取得することにしました。

 

おすすめの勉強方法

 勉強方法についてですが、3級・2級とも基本的な勉強スタイルはひたすら過去問の解きなおしです。FP試験は再出題率が高いため、過去問を中心に勉強するのが効果的です。また、日常生活でも聞くような馴染みの深い単語も多く、難解な概念はあまり登場しませんし、回答に際して発想力が試される部分もありません。そのため、初学者でもテキスト無しで対応可能だと思います。(税制や保険、不動産などはそもそもネットに原文や解説があることも多いので、深く学ぶ場合でもテキストは不要だと思います。)

 試験テクニックに傾倒したような書き方になってしまっていますが、仮にこれから本格的に勉強したいとしても、資格についてはサクっと取ってしまうのがオススメです。

 何故なら、深い知識は資格試験の勉強だけでは得られないからです。資格というのは実務経験のために必要なライセンスであり必須のコストです。本当に大事な知識は実務経験と両輪で習得するものあり、共に得たほうがより理解が深まりますが、同時に身に付けるというのはそれなりの時間を要するでしょう。

 ですので、まずは資格取得の勉強を通して反復により全体のスキーム(骨組み)を構築することに集中しましょう。資格の取得を通じて、全体の概要や用語、基本的な背景を理解する。→実務を通じて経験を得、知識と経験の裏付けを得る。→細かな部分については個別に概念を理解する。というようなストーリーを描くのが良いでしょう。

 概念の理解や、感覚的な知識の習得はあとからでもよいというのが個人的な考えです。

 

 3級の取得に要した時間はおおよそ50時間程度でした。獲得したスコアは学科が60/60点で、実技は19/20で1問落としたくらいでした。この頃の僕は何故か優秀でしたね。

 2級の取得に要した時間はおおよそ100時間程度でした。3級取得から3年経過していますので割り引く必要もありますが、以下の通りです。
 勉強時間 試験前一か月前程度から勉強開始(要は年末年始)
 平日 2時間×20日 =40時間
 休日 6時間×8日  =48時間
 その他、隙間時間にアプリで問題を解く、関連Youtube番組を見るなど
 合計100時間程度
 また、今の時代は各種資格にも解説系Youtuberの皆さんがいますので、そういったものも観つつ、楽しみながら勉強できる良い時代になりましたね。

 

 自己採点では学科が44/60点、実技89/100点(小問1点・大問3点換算)でした。


 自己採点時、いきなりライフ4/10と、開始1分でかなりメンタルがヤバめでした。「このまま崩れていったらどうしよう!?」と不安になりました。心の中の杏子が「もうやめて!」と言いかけましたがバーサーカーソウルが発動していなかったのでセーフでした。


 ちなみにどんな間違いだったかというと「適切なものを選べ」と書いてあるのに、初見で不適切な説明を発見し、即座に①にマークという猿のような行為でグングン得点を落としていきました。出題の殆どは「不適切なものを選べ」なのです。


 小学生のころテストの答案に赤ペンで「問題を読め!」と書かれていた記憶がよみがえってきます。スワセン・・・スワセン・・・

 

 この辺はちゃんと他の選択肢も確認するなりして、解きなおしておくべきでした。思い込みって本当に怖いですからね。試験慣れしていれば防げそうなので、ここは久々に資格試験を受験したときの注意点かなと思いました。

 

 今回の試験の感想ですが、出題の中で面白かったのは、「わが国のGDP」「貿易統計」についての問題でした。民間最終消費支出と政府最終消費支出の変化を答える問題、あとは貿易統計の輸出入相手国上位5か国という問題も出題されました。

 これは、輸出相手国としての中国が2019年に米国を上回った情報と、LNGや石炭の輸入でオーストラリアやサウジアラビアが上位にいるという情報を知っていれば消去法で回答可能です。というかそのルートしかなくね?

 これらは金融資産運用というジャンルなのですがいずれも過去問には無く、また制度に関わる仕組みではなく直接の知識を問う問題が出題されるのは珍しいと思います。金融資産運用を語る上で、直近の経済状況が重要ということなのでしょう。

日本株関連の情報や指標を毎日チェックしている僕らにはボーナス問題でしたね。

 

 これらの問題が得点できたのは、FPにおける知識だけではなく、幅広く物事を理解した中に、今回の課題を乗り越えられる知識がたまたまあったからなのだと思います。知識がいつか身を助けるということを経験できた良い機会でした。


 知識は決して奪われることのない財産です。冒頭で話した「ショーシャンクの空に」では、アンディが刑務所の所長にお願いしたことがあります。それは、図書館を拡充することでした。待遇や設備ではなく、最初に図書館を所望することが、とても示唆に満ちていますね。


  この映画は本当に良い映画です。

 

 さて、最終的に映画評のようになってしまいましたが、自己採点の結果、無事AFP取得の前段であるFP2級を取得できた見込みです。次回はAFPの取得について記事にしたいなと思います。

 

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