DIYでエアコンを設置しよう(電工設計編)
前回、すっかり忘れていたエアコンを取付することになり図面を作成するところまでいきました。今回は電気工事の内容を考えるよ。さっさと実施工に入りたいところだけど、準備が肝心だよ。
前回のあらすじ
エアコン取付のためにDIY作業を計画することにした。
工事の内容は大きく分けて
設計(下見、機種選定、製図、計画、積算)
電工(分電盤取替・遮断器増設・配線・専用コンセント取付)
土工(下草刈り・転圧均し・室外機設置用架台取付)
配管工(冷媒管布設・曲げ加工・フレア加工・ドレン管布設・化粧カバー取付)
設備工(室外機取付・貫通孔・貫通スリーブ取付・真空引・ガス漏れ検知)
の5工種となる。
しかし、標準取付工事の範囲となる(配管工・設備工)に関しては、メーカー保証も得られ、正直工事代がそこまで高くなく、どうせ専用工具もレンタルが必要なので、エアコンを購入する店舗にお願いすることにした。価格に関しては、最近はネット通販でも工事費込みで購入可能なので問題ない。型落品でも同じだ。ここは、保証と器具のリース料、労務費、との比較により決定する部分だと思う。
初回からDIY要素が無くなってしまったエアコン取付。果たしてDIYの記事になるのであろうか。
機種の選定と仕様の確認
機種の選定は、前年度モデルも探していますが、とりあえずこちらに決めました。
設置にあたり詳細仕様の確認も行いましょう。
ダイキン寒冷地向エアコンHXシリーズ「スゴ暖」2020年モデル
S28XTHXP-W 寒冷地用 10畳間用 単相200V ワイヤレス 室内電源
専用のアプリ(ソフト)により、お使いのスマートフォンやタブレットPCが
エアコンのリモコンに早変わり。家の中でも外出先でも自在にエアコン操作が行えます。※1別売の無線LAN接続アダプターBRP087A42が必要です。単200V・・20A / 冷媒配管接続径:液φ6.4・ガスφ9.5
長尺配管20m(チャージレス15m☆) 最大高低差15m室内 F28XTHXP-W
外形寸法 高さ295×幅798×奥行267mm/質量11.5kg
室外 R28XHXP
外形寸法 高さ595×幅795(+78)×奥行300(+42)mm/質量40kg
低温暖房能力 6.4kW(外気温2℃時)※1/5.3kW(外気温-15℃時
これらのデータから設計した立面図・平面図がこちらです。
分電盤選定ツール
機種が決まったら、まずは電力負荷を家庭用分電盤に接続しなければなりません。
現在使用している分電盤は古いため、ついでに新しい分電盤に交換します。
基本仕様は
主幹容量 50A 100V分岐回路 22 200V分岐回路2(今回増設により 3)
上記に該当する機種を探す必要がありますね。そうすると・・・
Panasonicのサイトには分電盤を選定できるツールがあります。スマホ用アプリもあります。本当は日東工業などの製品のほうが全般的に安いのですが、この辺は趣味もあります。
DIY blogらしく、便利なツールを紹介するのが大事ですからね。googleさん見てますか!とてもためになる情報ですよ!
ツールのページに移動すると、分岐回路の数や主幹容量、その他住宅用設備の数を選定する欄があります。
今回は分岐数22 IH有り 太陽光有り で選定しました。
これによって選定した製品が以下です。
パナソニック 太陽光発電システム対応 住宅用分電盤 BQE35223J
- 価格: 35804 円
- 楽天で詳細を見る
パナソニック(Panasonic) 太陽光発電システム対応住宅分電盤 BQE35223J
リミッタースペース付(主幹容量50A 単相3線式 分岐回路12)
主幹容量 50A 分岐回路 22(+3) 100V/200V切替可
こちらに取り換えることにします。リミッタースペースもありますが、スマートメーターのため本当は設置の必要がありません。なお、取替の際には事前に電力会社に連絡し、スマートメーターで遮断してもらい、活線作業にならないようにします。こちらは無料です。価格差が殆どなかったので将来的に太陽光パネルなども取付可能にしておきたいと思いました。
ただし、2P2E分岐ブレーカの標準実装数が15A×22なので、追加でブレーカを購入する必要がありますね。
分岐ブレーカの追加
エアコンの規格より、20Aの遮断容量を持つスマートブレーカを選定します。
ノーヒューズブレーカ NCS 2P2E20S(FL) 200V
単相3線式200Vの対応ブレーカーである必要があります。2P2Eというのは、過電流遮断を両切りしてくれる規格のことです。2P1Eのものは片切のため100V回路にしか使用できません。既存のエアコン回路用も必要なのでこちらを2台。
それから、IH回路用に遮断容量30Aのものを選定します。
コンパクト漏電ブレーカ SHE型 1Cモジュール 30A 2P2E 15mA BSHE23022
IH用はキッチンで利用するものなので、念のため漏電遮断機能が付いたものがあったほうが良いでしょう。動作感度は15mAとなっていますので、主回路側の漏電感度を30mAに設定すれば保護協調がとれそうですね。こちらを1台。
電線・電線管の選定
次は電線ですが、家庭用屋内配線ではVVFケーブルが主流ですが、ビニル絶縁ケーブルは紫外線に弱いため屋外配線はできません、そこで保護管として電線管を用いる必要があります。選定する電線はVVRのほうが施工性が良いとも考えられるため、最終的には両建てで施工できるよう積算していきたいと思います。
許容電流20Aより VVF 2sq × 2c 20m 許容電流値 23A
を仮選定しました。
電線管は「電気設備の技術基準の解釈」によると、収容率(容積率)に従って大きさを決定しなければなりません。今回の場合、ケーブルは1本なので、配管占有率48%以内となるものを選べば大丈夫でしょう。
ここで、仮にアース線を分電盤から接地することを考えたとき、IV線を同電線管内に同居させるほうが都合が良いのですが、VVF 2sq×2CとIV 1cは異種線ケーブルペアのため、適用条項が変わり配管占有率が32%以内となるように配管を選定する必要があります。要するにより大きな配管が必要になります。
そのため、芯線を1本増やし、1本が予備配線となるようなケーブルとしたほうが選定する配管のサイズを縮小できますし、将来的に断線など何か発生した際に有効です。接地線も同電線管内に回したいので、VVF 2sq×3Cとします。
許容電流20Aより VVF 2sq × 3c 20m 許容電流値 20A(23A)
VVF 2sq × 3c の場合は、許容電流値はカタログ上20Aと記載されていますが、1芯は
接地線ですので2cの許容電流を採用できます。こうすることで定格電流値の10%以上の余裕を見るといういくつかのメーカーで採用しているローカルルールもクリアできますね。
計算結果 使用電線管 PF管 φ22mm
電線類の引込はユニバーサルボックスの両面にPF管を接続して行います。貫通箇所が3つ、最後はコンセントボックスに接続するため、5つあれば大丈夫でしょう。その他屋内の曲がりにも2カ所程度使用したいので、少し多めに手配します。
また、各配管接続材も必要数量見込みましょう。ユニバーサルボックスの数×2個 です
PF管は支持間隔1.5m以内ごとに一か所なので、約20m(図面長16,046mm)に対し、15個程度あれば足りるでしょう。
コンセント部材
最後にコンセントの部材です。
埋め込みボックス1個、コンセントプレート1個、フェイスプレート1個です。
このとき、エアコンのコンセント形状に注意して購入しましょう。この製品は、エアコン自体の付属品にもよるので、一旦製品選定は後回しにします。高いものでもないしね。最悪その辺のホームセンターで買ってきます。
これらの機器は価格調査もしますが、たぶん楽天市場で購入します。来月の楽天スーパーセールまでにプランニングしておかなくてはなりませんね。
次回の更新では、積算をやってみるよ。
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